コラム
スポーツマウスガードの報告 VOL2
Date: 2005-02-14 (Mon)

スポーツマウスガードの活動報告です。 来る2月12日に日本人初のプロラグビー選手、岩渕健輔氏(http://www.alumni-aogaku.or.jp/chimes/pdf/01/04.pdf 参照下さい)とお会いして即日でマウスガードを作って来ました。

岩渕選手と言えばラグビー界では知らない人が居ないほどの選手で今後の活躍が最も期待される人です。怪我のため帰国してますが、8月からまたイギリスのイングランド・サラセンズでプロとして活躍する予定です。もちろん全日本の選手でもあります。今まで2個ほど作製したことがあるそうですが、いずれもしっくりきたことがなく、半信半疑で今回も作ってみたそうですが装着感やかみ合わせの感じがとってもよく、本人曰く、早く練習で使ってみたいと言って頂けました。

今後、報告していきますので、皆さんも岩渕選手を応援してあげて下さい。日立サンロッカーズは元NBAシカゴブルズのスコットバレル選手が加入して上位チームの星を食いつぶすようになってますが、時すでに遅しで来シーズンに期待です。もちろんバレル選手にもマウスガード作製しました!東京ヴェルディはV1リーグで首位独走中です。入れ替え戦で勝ち越せばVリーグ昇格です。

スポーツマウスガードを装着した選手達がどんどん活躍して強くなって行くのはうれしいですね。

VOL24.差し歯の材質
Date: 2005-01-08 (Sat)

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

さて、今回は差し歯の材質について独り言です。ここで言う差し歯とは、前歯 の虫歯がひどく神経を取らなくてはならない状況になった歯に最終的な修復物として頬っぺたの面に白い材料を貼り付けた冠のことを言います。材質とはその差 し歯の頬っぺたの面の白い材料の材質をいいます。


保険で差し歯を入れる場合は硬質レジンという材料を使います。これは厚生労働省が定めた材料で保 険の差し歯には、これ以外の材料は使えません。硬質レジンは光で固まる合成樹脂(プラスチック)です。ただ、これが曲者で、一般的にプラスチックは水 分を吸収しないと思っているでしょうが、硬質レジンは微小ですが水分を吸収していきます。口の中は水分と共に細菌も吸収します。また、表面も荒れてきて汚 れが付きやすくなったりします。以上の理由から3年ぐらいすると保険で入れる差し歯は変色してきてしまいます。

 

それに、材料の強度があまりないので裏側の 金属の裏打ちの量が多くなります。3年ぐらいでやり直すつもりであれば良いとは思いますが、年数が経つ程に審美性は劣ってきます。変色を避け、審美的な要 求を高くするには、保険外の差し歯を入れるのがお勧めです。材質は硬質レジンを強化したハイブリッドセラミックスや七宝焼きと同じ原理で焼き上げて作るセ ラミックスなどがあります。

 

金属を全く使わない方法もあり審美的には保険の歯とは比べ物になりません。もちろん一本あたりの値段も4万から10万と高いで すが、歯茎の退縮や硬いものを食べたりぶつけたりして割れてしまわない限り10年以上状態が変わりません。1年で4千円から1万円です。そう考えると保険 外の歯も安いと思いませんか?

スポーツマウスガードの報告
Date: 2004-12-07 (Tue)

スポーツマウスガードの活動報告をします。

来る12月3日にバスケットボールJBLスーパーリーグの日立サンロッカーズ(http://www.sunrockers.com/index2.html) の選手達が来院されマウスガードを作製しました。

次の日の三菱電機との試合で使ってもらいましたが違和感無く効果が期待できるとの反響をもらい、今後色々なデータを集めてもっともっと広めていこうと思いました。東京ヴェルディもこれからリーグ戦が始まります。
下山選手はチャンピオン争いを熾烈にしています。

三浦豪太氏はモーグルのトレーニングでマウスガードの効果を試しているところです。お口の中の健康がスポーツの中でも重要なファクターになることを 色々な選手に勧めて行きたいと思っている今日この頃です。

VOL23.インプラントって 後編
Date: 2004-12-07 (Tue)

今回はインプラント手術の実際と値段について説明します。

歯の無いところ全てにインプラントを埋入出来るわけではなく、骨の厚みの足りないところや、触ってはいけない神経の管や突き抜けてはいけない骨の空洞があるところは埋入できないのです。また、全身疾患、特に糖尿病などの人は傷が治りにくく感染し易い という観点から手術に適さないと言われています。

これらは、綿密な事前の検査で調べられて、時にはCTやMRIなどが必要にある場合もあります。そういった検査を経ていざ手術となります。骨の厚みが少ない場合は骨移植を行う場合もあります。ただこれもどこにでも移植できるものではなく制約は大きいと思って ください。実際の処置ですが抜歯の逆だと思ってもらえると解り易いかもしれません。

骨の中に歯を戻すような感覚で規格サイズのドリルで穴を開けて規格サイ ズのインプラントを埋入します。その後歯茎を戻して完全にふさぎ5~6か月骨とインプラントがくっつくのを待ちます。次に歯茎に穴を開ける作業をして歯茎 の形を整えるボタンみたいな物をインプラントにくっつけて歯茎からそれが顔を出すようにします。その状態で歯茎の形が整うまで1ヶ月ほど待って、この後は 外科的な処置は無く、型を取ったり仮歯を入れたりして最終的な上物を作る作業をして完成になります。以上が2回法と呼ばれる一番歴史の古い方法で、最近は 歯を抜いた後直ぐにインプラントを埋入したり、埋入と同時に仮歯を入れて噛めるようにしたりする方法も行われています。

ただ、これらの新しい方法は予後を 見ている歴史が浅いので10年20年後の予後の判定はまだわかりません。確実なのは長い歴史があって予後をきっちり判定されている方法じゃないかなと院長 は思っています。実際の値段ですが、大体の相場として1本20万から40万ぐらいだと思います。骨の移植や検査料などを別に徴収しているところもあります。

また、上物を別に算定するところもあります。当院では1本30万で、骨移植は10万いただいています。上につける冠はそれぞれの材質を選んでもらい、 金額も異なってきます。それ以外は一切かかりません。ただ、ここで「独り言」・・・。インプラントの場合は高い!と思われる方が殆どだと思いますが、その 後のメンテナンスの費用も入っているのを忘れて欲しくありません。

もつものであれば20年以上のお付き合いになるわけですから、それを考えると月に 1,250円です。10年でも2,500円です。安いと思いませんか?

VOL22.インプラントって 前編
Date: 2004-10-26 (Tue)

殆どの人が耳にした事のある『インプラント』について、今回は独り言です。

『インプラント』とは金属製の人工の根を顎の骨の中に埋め込んでその上に冠をつけて噛み合わせや歯の無い部分を補って見た目を回復させるものです。色々なメーカーから多種多様な物が発売されていてその数は数十種類に及びます。インプラント発祥の地はスウェーデンで元々は顔の怪我や病気などで、鼻が無くなったり耳が無くなったり目が無くなったりしてしまった人達の見た目を回復させるのに開発されたものでした。それが歯科にも応用されるようになったのです。

見た目の回復だけだと力が加わらないので簡単に出来るのですが、歯科の場合は噛めるようにならなくては機能回復にはならないのでその点で難しいと言えます。初期のインプラントは様々な問題があり予後も良くないものがたくさんありましたが、最近は諸問題も解決され成功率は85%以上と言われています。ただ、万人に必ず出来るものではなく、全身の疾患がある人や顎の骨の量が足りない人はインプラントはできません。そういう人を除いての成功率が85%だと言うことを意識して下さい。

ですので万能の物では無いと言うことです。また口の中は様々な細菌の住みかなので、骨と直接くっついているインプラントの骨とインプラントの隙間に細菌が入り込むと骨が吸収されてインプラントが抜け落ちてしまいます。そのため、しっかりと汚れを取らなければいけないのと、定期的に上の冠の部分を外してお掃除をしなければならないのです。普通の歯周病のメンテナンスよりも、もっと気をつけなければいけないと言えます。歯を失う人の多くが、歯医者嫌いか歯に関心の無い人達です。

そういう人達に限ってインプラントを入れなくてはいけない状態になります。ですので、かなり意識を上げてもらわないとインプラントはできないと言うことになります。ここが難しいところです。また、様々な種類があるので、メーカーによって使う道具や部品が異なっており、手術してもらった医院でなければ対応できない場合があります。あそこの医院はもう嫌だから行きたくないと思っても、そこでインプラントの手術をしていると、他の医院では対応できない場合の方が多いのです。

そうなるとインプラントを入れ直すしかなく、また費用と時間がかかってしまいます。ですので、安易にインプラントを入れようとせず、しっかりと上記の事を踏まえて信頼できる医院や先生を探して一生付き合っていけるようにして欲しいと思います。次回はインプラント手術の実際と値段について独り言です。

気になる発表を転載しました(札幌歯科医師会通信より)
Date: 2004-09-16 (Thu)

◆◆◆酒好きに耳の痛い記事3連発◆◆◆

■「やせ形」も飲酒で糖尿病の危険3倍  厚労省調査

 やせ形の男性も、酒を飲 む習慣があると糖尿病の危険が高まることが、厚生労働省の研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の調査で分かった。秋田と岩 手、長野、沖縄の各県で、40~60歳の男女計約2万9000人について、90年からの10年間の健康状態を追跡した。うち約1200人が新たに糖尿病に なった。ボディー・マス・インデックス(BMI)という体形の指標を使い、飲酒と糖尿病との関係を分析。標準値の「22」以下のやせ形の男性では、日本酒 に換算して毎日1~2合の酒を飲む人は、飲まない人の倍、2合を超えると3倍糖尿病にかかりやすかった。女性では飲酒する人数や量が少なく、関係は分から なかった。

■乳がんの危険、飲酒で3倍       愛知医大教授ら

  1日に缶ビール(350ミリリットル)1本に含まれる程度以上のアルコールを飲む女性が乳がんになる危険は、まったく飲まない人の約3倍との大規模疫学調 査結果を、菊地正悟愛知医大教授(公衆衛生学)らが14日までにまとめた。29日から福岡市で開かれる日本癌学会で発表する。

■飲酒量の多い人は睡眠呼吸障害の恐れ3倍    筑波大助教授ら

 日常的にお酒を飲む人は、飲まない人より睡眠呼吸障害が起こる可能性が高いことを、谷川武・筑波大助教授らが大規模調査で突き止め、米国医師会誌に発表した。
  40~60歳代の日本人男性約1400人に日常の飲酒について尋ね、脈拍数や血液中の酸素飽和度を検査、1日あたりの飲酒量との関連を調べた。その結果、 最も飲酒量の多いグループ(1日に日本酒3合以上に相当)では、全く飲まないグループと比べ、治療が必要とされる睡眠呼吸障害になる可能性が約3倍高かっ た。 今回の調査で体格別に分析したところ、肥満でなくても飲酒量が多いほど睡眠呼吸障害になる恐れが強かった。
 谷川助教授は「アルコールにより下あごを支える筋肉がゆるむため、気道が詰まりやすい状態になる」と指摘している。

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